新産業創世記



 シンギュラティ(技術的特異点)とは、米国未来学者レイ・カーツワイル博士(以前、ブログで紹介)が提唱したコンピューターが人類の知性を超えるとする説で、インテル創業者であるゴードン・ムーア氏が提唱した「ムーアの法則」に基づけば、コンピューターの演算処理速度は30年で10億倍と指数関数的に高まり、2045年には”その日”が訪れると予測しています。


 その予測をさらに具体的に検証したのがMIT教授エリック・ブリニョルフソン氏の著書「ザ・セカンド・マシン・エイジ」


 同署は「コンピューターはかつて蒸気機関が肉体労働で実現したことを知的労働で実現する」とし、クイズで人間を負かすスーパーコンピューター、自動運転車・モノのインターネット化(IoT)が矢継ぎ早に登場したのもシンギュラティに向けた前哨戦にすぎないとしています。


 


 産業も社会も当然、大きく変わる。自動運転に必要とされる電気自動車とソフトウエア技術を豊富に持つ新興のテスラ・モーターズは株式時価総額が3兆円台後半に拡大し、日産自動車に迫りつつある。ITで人の移動、旅行を大きく変える可能性がある米国のウーバー・テクノロジー、エアービーアンドビーは株式上場前からグーグルの公開時を大きくしのぐ評価額が予想され、米国産業界のさらなる新陳代謝を予感させるとのこと。


 ドイツで始まったIoTで製造業そのものを再定義しようとの試み「インダストリー4・0」。提唱者のヘニング・カガーマンは「工場はいずれスマホと同じになる」とし、アプリをダウンロードすればどんなものでも生産できる汎用性の高い「装置」を思い描いています。


 ファーストリテイリングの柳井会長が「モノづくりとインターネットを融合したインダストリー4・0の革命を服の世界で起こしたい」と仰っていたことことからも産業界の方向性が見えてきます。



 さらに金融や資本市場も変化の例外ではなく、米国ではシリコンバレー発のIT企業が融資やローンで伝統的金融機関を脅かす兆しがでている、いわゆるフィンテック(「金融Finance」と「技術Technology」を組み合わせた米国発の造語)、スマートフォン・ビッグデータ・人工知能(AI)などを駆使した金融サービスのことで、米国では金融業界だけではなく、グーグルなどもフィンテックに参入しつつあるようです。


 また、グーグルはAI(人工知能)でも先行し、「自動運転装置については、いずれ自動車メーカーもグーグルとどう協力するか話し合うことになるだろう」と日産自動車のシリコンバレー拠点トップは言っています。


 産業や金融の世界では新旧や大小、国境は関係なくなる。新興、中小、新興国の企業にむしろ有利な場面も増えよう。日本企業にも大転換の時だ。変化の大波をチャンスに変えられるか。変革する力が試され始めたと記事は結んでいます。

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